Vol.0091:お金の価値の裏付けは何なのか?

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埜嵜 雅治

執筆者埜嵜 雅治

Meti Lux Partners 
代表取締役CEO

Bitcoinを代表とする暗号資産に対して否定的な意見を持つ人たちは、「暗号資産には価値の裏付けがないからダメだ」と言います。それに対し、USDや日本円などの法定通貨は「政府が保証することで価値の裏付けがある」と主張します。しかし、弊社はこう考えます——裏付けがあるかどうかに関係なく、お金の本質は“幻想”だということです。

法定通貨が「政府によって価値が保証されているから安心」だというならば、なぜ法定通貨が暴落するのでしょうか?価値の裏付けが本当にあるのであれば、暴落など起こるはずがありません。けれど現実には、アルゼンチン、ブラジル、ロシア、ジンバブエなど、多くの国で通貨は暴落しています。「価値の裏付けがある」はずなのに、です。

ここに、お金の本質があると私たちは考えます。お金とは、暗号資産であろうと法定通貨であろうと、人々がそれに価値があると信じて初めて成り立つ幻想なのです。

かつて、紙幣は現物の金と交換可能な「金本位制」に基づいていました。1万円札は1万円分の金と交換できる証書であり、それこそが真の意味での「価値の裏付け」と言える時代でした。しかし、戦争の影響などにより金本位制は維持できなくなり、現在のような通貨制度へと移行しました。

金本位制が廃止された当初、多くの人が現在の制度に強く異を唱えたといいます。「政府が無限に印刷できる紙に価値があるはずがない!」というわけです。実際、現在の通貨は金と交換できる券ではなく、ただの紙です。それでも多くの人が「1万円札には1万円の価値がある」と信じています。それは、単に「みんながそう思っている」からに他なりません。

つまり、法定通貨の価値も裏付けではなく、人々の“共通認識”によって成り立っているのです。だからこそ、「価値がない」と思われれば、たとえ法定通貨であっても暴落します。それが現に起こったのが、アルゼンチン、ブラジル、ロシア、ジンバブエなのです。今あるお金は、まさに“幻想”なのです。

ですから、「暗号資産は価値の裏付けがないからダメだ」と言うのは誤りです。法定通貨と暗号資産の本質は同じであり、決定的に異なるのは「多くの人が暗号資産に価値を見出していない」という点にあります。

だからこそ、暗号資産にとっては「サービス」が重要なのです。多くの企業が暗号資産を使った便利なサービスを開発し、それが世界中に普及することで、「これは便利だ」と思う人が増えれば、そこに価値が生まれ、通貨としての地位を確立することができます。

弊社は間違いなく、今後5年から10年の間に、決済手段としての主役は「暗号資産」になると感じています。

累計不動産取引数567

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