
開発会社から新しい価格表が届くたびに、私はいつも同じことを考えます。「この表は、そう長くはもたない」と。
エジプトのオフプラン(未完成物件の先売り)は、時間そのものが価格に変わっていく世界です。今回、弊社が独占で押さえている区画に、11月9日という期限が来ました。現在の価格でご案内できるのは、その日まで。以降は5%上がる予定だと連絡が入りました。
なぜ、オフプランは“待つほど高くなる”のか
私はこの数年、エジプト新首都のオフプラン案件を、引受や証券に近い距離で追い続けてきました。開発会社と価格のテーブルに着き、区画の割り当てを受け、販売がどう動いていくかを内側から見る立場です。
そこで毎回感じるのは、日本の新築マンションとは、価格の動き方がまるで違うということです。
日本なら、販売開始のときの価格表が、完売までおおむね維持されます。
エジプトは、違います。
まず、100戸ある物件でも、最初に全部は売り出しません。
数十戸ずつ、小出しに販売していきます。
そして工事が進むほど、残った部屋の値段を上げていく。
着工直後に出した部屋と、完成間近に出す部屋とで、価格が2倍近く開くことも、珍しくありません。
同じ図面・同じ広さの部屋でも、「更地のとき」「鉄骨が組み上がったとき」「内装が入ったとき」で、値札がどんどん変わっていく——そうイメージしてください。買う人からすると、“工事の進み具合”が、そのまま値段表になっているようなものです。
つまりオフプランでは、「どの部屋を買うか」と同じくらい、「いつ買うか」が効いてくる。
そう思いませんか?
同じ図面の、同じ部屋でも、“いつ買うか”で値段が変わる。
それが、エジプトのオフプランです。
11月9日という、具体的な期限
その「いつ」が、今回ははっきり見えています。
弊社が IL Cuore Giallo というプロジェクトで独占的に確保している事務所区画(5〜7階の28戸)について、開発会社から連絡が入りました。
現在の価格でご案内できるのは、11月9日まで。
それ以降は、5%引き上げる予定だ、と。
独占枠というのは、開発会社が弊社のお客様向けに、まとめて押さえてくれている部屋のことです。人気店の席を、こちら側で何席か確保してもらっているようなもの、と考えてください。だからこそ、こうして「○日まで、この価格で」という具体的な線引きができます。
5%と聞くと、小さく感じるかもしれません。
でも、これは「工事が進むほど上がる」という長い階段の、最初の一段にすぎません。
完成に近づくほど、この一段は大きく、そして回数も増えていきます。
もちろん私は、「値上げの連絡が来たから、急いで買うべきだ」と言いたいわけではありません。引き渡しは契約から約3年半後の予定で、オフプランである以上、1年程度の遅れは最初から見込んでおくべきです。
それでも、同じ部屋を同じ価格で検討できる時間には、はっきりと区切りがある。そのことは、お伝えしておきたいのです。
なぜ、この区画をわざわざ独占で押さえたのか
数ある新首都の物件の中で、私たちがこの区画を選んだ理由は、立地です。
IL Cuore Giallo が建つのは、エジプト証券取引所の、文字どおり隣。
中央銀行、ナショナル・バンク・オブ・エジプトといった金融機関が集まる、新首都の金融地区の中心です。LRT・モノレールの駅までは約300m、徒歩で約4分。
設計は、ミラノの「垂直の森(ボスコ・ヴェルティカーレ)」で世界的に知られる、イタリアの建築家 Stefano Boeri 氏。
金融が集まる場所の隣で、オフィスとしての実需が見込める——私が引受の目線で見て、ここは押さえておく価値がある、と判断した区画です。
そして今回、もう一つ面白いのが、支払いの“組み立て方”です。
8年の分割払いにしたうえで、手元の資金をエジプトの短期国債(3ヶ月満期)で運用し、その利息で分割払いを充当していく。
最安値のユニット633(6階・事務所)を例に、数字で見てみます。
対象ユニット 633(グロス30㎡/ネット約21㎡)
物件価格:5,610,000 EGP
8年プラン価格(6%割引後):5,273,400 EGP
頭金(10%):527,340 EGP(予約金を含む)
分割払い:148,314 EGP × 32回(3ヶ月ごと)
運用資金10万ドルを短期国債で運用した場合(2026年9月時点・3ヶ月満期・グロス利回り21.50%想定)
四半期ネット利益(税引後):166,964 EGP
四半期の分割払い:148,314 EGP
差し引きの余剰:+18,649 EGP/四半期
→ 国債の運用益だけで、3ヶ月ごとの分割払いをまかなえる計算です(税引後ネット利回り 約13.4%)。
まとまった運用資金を預けて、その利息で毎回のローンを払っていく——そんなイメージです。物件そのものの代金は、手元の元本を取り崩さずに、利息でまかなっていく。ただしエジプト国債は金利も為替も動くので、利息が必ず分割払いを上回る、という保証ではない点だけは、押さえておいてください。
円だけで持つことの、見えにくいリスク
物件も国債も、エジプトポンド建てです。
円から見れば、当然、為替の値動きはあります。ここは正直にお伝えしておきます。
それでも、私がこの数年、現地で自分の資産を組み立ててきて確信しているのは、
「一つの通貨、一つの国に、すべてを置いておくことのほうが、本当はずっと怖い」ということです。
円が強かった時代の記憶のまま、資産の100%を円で持ち続けていて、本当に大丈夫でしょうか。
私は、日本円だけに依存せず、外貨・海外へ分散していくことが、これからの時代にこそ必要だと確信しています。
その選択肢の一つとして、金融地区の中心という“立地”を、時間が価格に変わってしまう前に押さえておく。今回の11月9日は、そのための分かりやすい区切りだと、私は考えています。
⚠ 留意点
・価格・割引率・11月9日の期限・以降5%上昇は、いずれも開発会社からのご案内(2026年9〜11月時点)に基づくもので、予告なく変わる可能性があります。
・引き渡しは契約から約3年半後の予定です。オフプランの性質上、1年程度の遅延可能性を見込んでおくことをお勧めします。
・物件・国債ともエジプトポンド建てです。円・ドルからの実質リターンは為替で変動し、利回りは保証されません。
・国債のシミュレーションは2026年9月時点のグロス利回り21.50%を前提とした試算で、再投資のたびに利回りは変動します。
・新興国の不動産は流動性が限られます。売却・賃貸といった「出口」まで含めて計画してください。
・メンテナンス費など、分割払いとは別にご準備いただく費用があります。
💡 投資家への視点(私ならこうする)
私がもし今、初めてこの案件を見るお客様の立場なら、まず3つを切り分けて考えます。
一つ、「完成した価値」と「これからの計画」を分けて見る。隣に証券取引所があるのは事実、引き渡しは未来の話です。
二つ、円・ドル・エジプトポンドの3通貨で、実質リターンを一度試算してみる。
三つ、買う前に「どう出るか(売る/貸す)」を先に決めておく。
そのうえで11月9日の期限を、「急がせる口実」ではなく、「価格が動く前の、検討の締め切り」として使う。私なら、そう捉えます。
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出典:ARCHPLAN Developments「IL Cuore Giallo」物件資料/弊社ご提案資料(2026年9月時点の市場水準に基づく試算)/エジプト新首都開発機構(ACUD)公開情報/開発会社からの価格改定のご案内(2026年11月)
