Vol.1664:【2025年BRICSサミット】AI・脱ドル化・BRICS Payの行方を徹底解説

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埜嵜 雅治

執筆者埜嵜 雅治

Meti Lux Partners 
代表取締役CEO

はじめに

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2025年のBRICS首脳会議(第17回サミット)

毎年、開催がされているBRICS首脳会議ですが

2025年のBRICS首脳会議(第17回サミット)は、7月6日と7日にブラジルのリオデジャネイロで開催されます。 ブラジルは2025年のBRICS議長国として、グローバル・サウス諸国間の協力強化や国際ガバナンス改革を主要議題に掲げています。

今回のサミットには、従来のBRICS加盟国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)に加え、新たに加盟したインドネシア、エジプト、エチオピア、イラン、アラブ首長国連邦(UAE)など、拡大した11カ国が参加予定です。

また、ベトナムが「パートナー国」として正式に認定され、サミットや関連フォーラムへの参加が可能となりました。 

さらに、今回のサミットでは、人工知能(AI)のガバナンスに関する世界初の共同宣言が採択される予定であり、AIの機会とリスクに対する共通のルール作りが進められています。 

第17回BRICS首脳会議の主要議題

🌍 グローバル・サウスの協力強化と包摂的ガバナンス

  • ブラジルは議長国として、「より包摂的で持続可能なガバナンスのためのグローバル・サウス協力の強化」をテーマに掲げ、南半球諸国間の連携を強化し、国際機関の改革を推進する方針です。

💱 貿易・投資・金融:脱ドル化と新決済システム

  • BRICS諸国は、米ドルへの依存を減らすため、現地通貨での貿易促進や代替決済システム「BRICS Pay」の導入を検討しています。 ただし、共通通貨の創設については、ブラジルの議長国としての立場から、現時点では議題から外されています。

🤖 人工知能(AI)のガバナンス

  • AIの倫理的かつ責任ある開発と利用に関する国際的なルール作りが議論される予定です。 BRICS諸国は、AIのガバナンスに関する共同声明の採択を目指しています。

🌱 気候変動と持続可能な開発

  • 気候変動への対応として、再生可能エネルギーの推進や気候変動対策のための資金調達メカニズムの強化が議論されます。 特に、先進国による資金提供の責任が強調されています。

🏥 公衆衛生の協力強化

  • 感染症対策や医療インフラの強化など、公衆衛生分野での協力が議題となります。 BRICSワクチン研究開発センターの活動や、医薬品の供給体制の強化が検討されます。

🕊️ 多国間安全保障と国際秩序の改革

  • 国連安全保障理事会の改革や、国際的な安全保障体制の見直しが議論されます。 BRICS諸国は、より公平で代表性のある国際秩序の構築を目指しています。

BRICS Payとは?

この2,3年ずっと『BRICS Pay』については、議論され続けてきていますが、そもそも『BRICS Pay』とは何なのか?

BRICS Payはまだ正式稼働していませんが、各国の中央銀行や金融当局の間で以下のような仕組みが検討されています。

項目内容
構想BRICS加盟国のデジタル決済ネットワーク(相互運用型)の構築
主な技術基盤QRコード決済、ブロックチェーン、CBDC(中央銀行デジタル通貨)対応の可能性あり
通貨単位各国の現地通貨ベースでの清算(例:ルピー⇔レアル、人民元⇔ルーブル)
参加主体各国の中央銀行、政府系金融機関、商業銀行
目的ドルやユーロを使わずに、BRICS内で直接貿易決済を完結させる


国際貿易や金融取引の多くが米ドル建てで行われてきたため、BRICS諸国は米国の金融政策や制裁措置の影響を受けやすい状況にありました。特にロシアや中国は、ドル経済からの距離を置く必要性を強く訴えており、BRICS全体での金融主権の確保が重要課題となっており、その1つの手段として、 米ドル依存からの脱却(「脱ドル化」)を目標に、『BRICS Pay』が立ち上がった背景があります。

まとめ

『BRICS Pay』はBRICS全体が一枚岩となり『やる!!』と決めれば、すぐに前進するのでしょうが、今回も共通通貨の創設については、ブラジルの議長国としての立場から、現時点では議題から外されていますとあるように、2年前のBRICS首脳会議同様(2年前の議長国は南アフリカでした)、議長国権限で『議題を避ける』傾向があります。

これは自分達の国で、アメリカに宣戦布告をしたくないと言う思惑はあると思います。

中国やロシアは『アメリカに代わり、自分達が世界の中心に!』と言うのがあるので『BRICS Pay』は早く導入したいと言うのがあると思いますが

他のBRICSの国々は『いいとこ取りをしたい』と言う考えが見え隠れします。

『BRICSはBRICSでメリットは受け、さらにアメリカとも仲良くしたい』と。

中国やロシアだけで『BRICS Pay』を進めても意味はなく、それを世界中の国々が使ってこそ、初めて『脱ドル』の形になるので、中国やロシアも外堀は埋めつつも、強引に物事を進めれないです。

それらを客観的見ればBRICS Payは将来的には導入されるでしょうが、そのためには、まだ数年かかる可能性が高いと言うのが現状だと思います。


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