Vol.1781:CRS(共通報告基準)とは?非加盟国リストと「回避」が通用しなくなった理由を徹底解説

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埜嵜 雅治

執筆者埜嵜 雅治

Meti Lux Partners 
代表取締役CEO

はじめに

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CRSとは何か

海外投資経験がある方であれば、1度は耳にしたことがある言葉だと思いますが

CRS(共通報告基準)とは??

各国の税務当局が非居住者の金融口座情報を自動的に交換するための国際的な枠組みです。OECD(経済協力開発機構)が策定し、租税回避・脱税(特に海外口座を使ったもの)を防止する目的で導入されました。

  • 正式名称:Common Reporting Standard
  • 日本語:共通報告基準
  • 開始時期:2017年以降、順次各国で運用開始
  • 日本:2018年分から本格運用

仕組みとしては、下記のような形になっています。
CRSは以下の流れで機能します。

金融機関
銀行、証券会社、保険会社などが対象
口座開設時・既存口座について、顧客の税務上の居住地を確認

報告対象口座の特定
非居住者(外国税務居住者)の口座が対象
個人・法人ともに対象

税務当局への報告
金融機関 → 自国の税務当局(日本なら国税庁)

国際的な自動情報交換
税務当局同士が年1回、対象国へ情報を送信

簡単に言えば、口座情報をシェアして本国に送りますよ!と言うことです。

CRS非加盟国

このような話題になると、多くの方がまず考えるのが、

「では、CRSに加盟していない国はどこなのか?」

という点です。

人の心理としては自然な流れであり、CRS非加盟国を探し出し、そこに活路を見出そうとするという発想に至りがちです。
現在、CRSに加盟していない国として挙げられる主な国は、以下の通りです。

  • アルジェリア
  • アンゴラ
  • ベラルーシ
  • ベナン
  • ボスニア・ヘルツェゴビナ
  • ボツワナ
  • ブルキナファソ
  • カーボベルデ
  • カンボジア
  • チャド
  • コンゴ共和国
  • コートジボワール
  • コンゴ民主共和国
  • ジブチ
  • ドミニカ共和国
  • エジプト
  • エルサルバドル
  • エスワティニ
  • ガボン
  • グアテマラ
  • ギニア
  • ガイアナ
  • ハイチ
  • ホンジュラス
  • レソト
  • リベリア
  • マダガスカル
  • マリ
  • モーリタニア
  • ナミビア
  • ニジェール
  • 北マケドニア
  • パラオ
  • フィリピン
  • セルビア
  • シエラレオネ
  • スリランカ
  • タンザニア
  • トーゴ
  • ウズベキスタン
  • ベトナム
  • ジンバブエ
  • 米国

このリストを見ると、

「なるほど、まだこんなに非加盟国があるのか」

と感じる方も多いかもしれません。

そして意外に思われるかもしれませんが、実はエジプトも、現時点ではCRS非加盟国の一つです。ただし重要なのは、

“非加盟であること”そのものに価値を見出す発想は、すでに非常に危うい段階に入っている

という点です。

単純に

「CRSに加盟していないから安全」

という判断は、もはや成り立たない時代に入っていると言えるでしょう。

まとめ

現時点(2026年1月)において、エジプトがCRS(共通報告基準)に未加盟であることは事実です。しかし、エジプトはアフリカの中でも経済規模トップ3に入る国家であり、人口はすでに1億人を超えています

このような国が、今後さらに経済成長を遂げ、国際社会における存在感を高めていこうとする中で、CRS非加盟という立場を将来的にも維持し続けられるのか

この問いに対する答えは、残念ながら 「NO」 だと考えています。

国際的な金融透明性の流れは年々強まり、CRSはもはや一部の国だけの問題ではなく、グローバルスタンダードになりつつあります。エジプトも例外ではなく、いずれは国際的な圧力や協調の中で加盟へと向かう可能性が高いでしょう。

また、弊社には

「CRSを回避したい」

というご相談も数多く寄せられます。

ただし、率直に申し上げると、このテーマに対する考え方自体を、時代に合わせてアップデートする必要があると感じています。

もはや

「個人アカウントでどう逃げるか」

という発想は限界を迎えています。

これから重要なのは、

法人を適切に活用し、合法性を担保した上で、CRSの包囲網に入らない形で資産構造を構築していくことです。

参考までに、弊社がご紹介しているタックスヘイブンにおいては、

「CRSを回避したい」

というニーズに対しても、違法性のない、完全に合法的なスキームとして対応可能な形を整えています。

短期的な抜け道を探すのではなく、

中長期で通用する、国際ルールを前提とした資産設計こそが、これからの時代において最も重要だと言えるでしょう。

参照:タックスヘイブンの法人セットアップについて


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