Vol.1652：【2025年版】海外法人の登記と銀行口座の分離戦略｜スイスプライベートバンクの活用方法

法人の登記場所と銀行口座の分離

私がまだサラリーマンとして、オフショア（タックスヘイブン）のエージェントをしていた時は『法人の登記場所と銀行口座を分離する』と言うのが当たり前の時代でした。

この意味としては

法人の登記場所：BVI
法人の銀行口座：香港、マン島、ケイマン、スイスなどなど

と言うような形で『法人はBVIに登記をしているが、法人の銀行口座はBVI以外の国で開設をする』と言う考え方がスタンダードでした。

なぜ、こんなことをしていたのか？と言うと、理由は色々ありましたが、1番は『資産の管理場所を分からなくさせる』と言うことでした。

例えば
BVI法人に調査が入っており資産を調べていると言う時に、銀行口座がBVI以外にも世界中に散っているとなると政府当局の調査範囲が『全世界が対象』となってしまうので、現実問題、限られた人、時間では調査が難しくなってしまう現状があったわけです。

しかし、近年どこの銀行も『マネーロンダリング対策』で、銀行側で『外国法人（銀行がある国以外の国の法人）の口座開設を拒否する』ことが多くなってしまったので

今では、ほとんどの銀行で法人の口座開設をする場合は、その国の法人が必要になるケースが多いです。

スイスのPBは口座開設に応じてくれる

しかしそれでも、まだ一部の銀行では『外国法人の口座開設』を受けてくる銀行があります。

それが『スイスのプライベートバンク』です。

スイスのプライベートバンクであれば、日本法人でも、ドバイ法人でも、香港法人でも、アフリカのタックスヘイブン財団でも・・・・法人の銀行口座開設を受けてくれます。
外国法人の口座開設を受け入れているスイスのプライベートバンクは下記です。

Julius Baer（ジュリアス・ベア）

HP:https://www.juliusbaer.com/international/en/

• スイスを代表するプライベートバンクで、外国法人や非居住者の口座開設を受け入れています。
• 最低預金額は通常CHF 500,000以上が求められます。
• グローバルなネットワークと多通貨対応のサービスを提供しています。

Pictet（ピクテ）

HP:https://www.pictet.com/global/en

• 1805年創業の老舗プライベートバンクで、外国法人やファミリーオフィス向けのサービスを提供しています。
• 最低預金額はCHF 1,000,000以上が一般的です。
• 資産運用や投資アドバイザリーに強みがあります。

Union Bancaire Privée（UBP）

HP:https://www.ubp.com/fr

• ジュネーブに本拠を置くプライベートバンクで、外国法人の口座開設をサポートしています。
• 最低預金額はCHF 500,000以上が目安です。
• カスタマイズされた投資ソリューションを提供しています。

Lombard Odier（ロンバー・オディエ）

HP:https://www.lombardodier.com/home.html

• ジュネーブに本社を置くプライベートバンクで、外国法人や非居住者の口座開設に対応しています。
• 最低預金額はCHF 500,000以上が一般的です。
• 持続可能な投資やESGに注力しています。

CIM Banque（CIMバンク）

HP:https://www.cimbanque.com/fr/

• ジュネーブ、ルガーノ、ヴォレローに拠点を持つプライベートバンクで、外国法人の口座開設を受け入れています。
• 最低預金額はCHF 100,000程度から対応可能です。
• オンラインバンキングや多通貨対応のサービスを提供しています。

Hinduja Bank（ヒンドゥジャ・バンク）

HP:https://www.hindujagroup.com/hinduja-bank-switzerland-ltd.html

• ジュネーブに本社を置くプライベートバンクで、外国法人や非居住者の口座開設に対応しています。
• 最低預金額はCHF 250,000以上が目安です。
• 企業金融や資産管理サービスを提供しています。

まとめ

アフリカのタックスヘイブン財団でも、スイスのプライベートバンクで銀行口座開設は可能なのですが、ただ、スイスのプライベートバンクはハードルは高く

『オープンデポジットで20万USDから100万USD（銀行による）』が求められることが一般的です。

オープンデポジットとは？口座開設時に初回に預金をしないといけない金額のことで、銀行に指定されたオープンデポジット以上の金額を預金しなければ、口座開設は受けてくれません。

しかし、オープンデポジットが準備できる方であれば、弊社でもサポートをしていますので、お気軽にご相談を頂ければと思います。


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