Vol.1768:エジプト・ジョージアに「第二のEmaar」は存在しない理由

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埜嵜 雅治

執筆者埜嵜 雅治

Meti Lux Partners 
代表取締役CEO

はじめに

現在、Meti Lux Partners(メティラックスパートナーズ)のエジプトオフィスでは、下記のサービスを提供をしており

・法人の登記
・銀行口座開設サポート
・エジプトの株式、国債の投資サポート
・移住サポート
・不動産の仲介、賃貸管理


特に『エジプト不動産の分割支払い×短期国債』の組み合わせは、多くの投資家様に大人気の投資スキームとなっております。

エジプトやジョージアにはEmmarのような株式はない

先日、ドバイの不動産投資に関連して Emaar の話をさせていただきました。

Vol.1763:100万円が2億8,000万円に化けた現実と、今狙うべき“第二のEmaar”

Vol.1764:Aldar株を買う最短ルート!ADX対応口座と“国債×株式”で狙う第二のEmaar戦略

これらの記事をご覧になった方から、「ドバイやアブダビだけでなく、弊社がビジネスを展開しているエジプトやジョージアにも、Emaarのような企業はないのか」「同様の投資ができないのか」といったご相談をいただきました。

確かに、理屈だけで考えれば非常に合理的です。

例えば、エジプトでは短期国債で資金を回しながら、同じエジプトポンド(EGP)建てで株式投資を行う。

ジョージアでも、現地銀行の定期預金で運用しつつ、同じジョージア・ラリ(GEL)建てで株式に投資をする。

この方法であれば、為替変動リスクを抑えながら資金効率を高めることができ、理論上は非常に優れた戦略に見えます。そのため、弊社のクライアント様がこの考えに自然とたどり着くのは、ある意味で当然のことだと言えるでしょう。

しかし、結論から申し上げると、エジプトやジョージアには「Emaar」のような株式は存在しません。では、なぜ同じような成功モデルが、これらの国では生まれていないのか。

その理由について、次に詳しく解説していきます。

なぜEmmarのような株式が誕生したのか?

Emaar」のように、時価総額が数百倍規模まで成長した企業は、世界的に見ても極めて稀です。そしてこの成功は、ドバイという特殊な環境があったからこそ生まれたと言っても、決して過言ではありません。

Emaarが創業したのは1997年。
設立当初は、ドバイ政府が100%出資する政府系企業(政府所有)としてスタートしました。その後、2000年にドバイ金融市場(DFM)へ上場し、公募株式を発行。外国人を含む一般投資家にも株式が開放されましたが、現在に至るまで、ドバイ政府の影響力が極めて強い企業であることに変わりはありません。

では、そのEmaarを生み出したドバイの環境とは、どのようなものだったのでしょうか。

ドバイは、もともと「何もない砂漠」でした。

東京のように、すでに成熟した都市を再開発するのとは根本的に異なります。例えるならば、まさにゲームのシムシティの世界です。ゼロの状態から都市全体を設計し、インフラを整備し、区画を定め、不動産開発を進める。さらに、その街に世界中から人を呼び込むため、移住制度や税制優遇を整え、グローバルに人と資本を集めてきました。

この「ゼロベースの都市開発」の中枢にいたのがドバイ政府であり、その政府直下で開発を担っていた中核企業こそが、Emaarだったのです。

そのため、Emaarのプロジェクトは、単体のマンションや一つのビルといった規模ではありません。

ドバイ・モールを中核とするダウンタウン・ドバイ、ドバイ・ヒルズといったように、街そのものをインフラ段階から一体開発するという、他国ではほとんど見られないスケールで事業を展開してきました。

結果として、ドバイの街を歩けば、至るところにEmaarの看板が目に入る。それは偶然ではなく、「そうなるべくして、そうなった」必然の姿なのです。Emaarという企業は、単なる優秀な不動産会社ではありません。

ドバイという国家戦略と完全に一体化した、特殊環境が生み出した存在なのです。

エジプトやジョージアは、ドバイと根本的構造が違う

一方で、エジプトやジョージアは王族制ではなく、選挙によって国家の代表が選ばれ、民主的なプロセスのもとで国家運営が行われています。そのため、ドバイのようにトップダウンで物事が決定される環境とは大きく異なります。

この統治構造の違いこそが、エジプトやジョージアでは「Emaar」のような企業が生まれにくい最大の理由です。

日本を例に挙げると、理解しやすいでしょう。

三菱地所や住友不動産といった大手デベロッパーは存在しますが、彼らが政府と一体となり、都市そのものをゼロベースで設計し、インフラ工事から独占的に担うような開発は行われていません。

エジプトやジョージアの都市開発環境は、この日本と極めて近い構造にあります。

民主的な国家運営のもとでは、特定の一企業が国家戦略と完全に一体化し、都市開発を独占的に推し進めることは、制度上も現実的にも難しいのです。つまり、「Emaar」の成功事例は、他国にそのまま当てはめることはできません。

だからこそ、「第二のEmaar」を狙うのであれば、同じ統治構造と開発環境を持つUAE内に目を向ける必要があります。その代表例が、同じUAEで国家開発と強く連動している Aldar なのです。

条件が同じである以上、再現性があるのも、同じUAEの中に限られるということです。

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