Vol.1735:世界が静かにアメリカを離れ始めた──ドルシェア率57%が意味する転換点

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埜嵜 雅治

執筆者埜嵜 雅治

Meti Lux Partners 
代表取締役CEO

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ドルシェア率が止まらない

ドルシェア率と言う言葉をご存知でしょうか?

世界中の中央銀行は、自国の通貨は印刷することはできますが(日本で言えば、日本の中央銀行が日本円の印刷ができると言うこと)他国の通貨は印刷することはできません。

日本の中央銀行に、アメリカドルやユーロを印刷する権限はありません。当たり前と言えば当たり前ですが。

そのため、各国の中央銀行は外貨準備高と言う形で外貨資産の貯蓄をしていきます。その目的は自国通貨の安定のため(為替介入時に利用する)や貿易決済のためなど、色々な理由がありますが

簡単に言えば『経済と通貨を安定させるために外貨が必要』と思ってもらえば大丈夫です。

そしてその中で重宝されてきたのが『アメリカドル』です。

全世界でもっとも多く流通し、もっとも使い勝手が良いとされてきた通貨でもあるため、各国の中央銀行は外貨準備高の中で、アメリカドルをもっとも多く貯めこんできました。

そして、各国の中央銀行が外貨準備高の中で何%くらいがアメリカドルになっているのか?を見る指標を『ドルシェア率』と言います。

しかし今、そのドルシェア率に異変が起きています。下記のチャートは2005年から2025年までのドルシェア率の推移になります。




2005年は66.5%のドルシェア率が、2025年は57.74 % まで下落しており、この数字からも、世界中の中央銀行が『アメリカドルを売却し、他の通貨の資産に切り替えてきている』と言うことが分かります。

しかもその動きが、短期的な動きではなく、長期で起こっていると言うことです。(2015年から一貫してドルシェア率は下がり続けてきています)

アメリカ国債の下支えになってきた

各国の中央銀行は、外貨準備高として『アメリカドル』だけを持っていたわけではありません。アメリカドルだけ持っていても、金利を生むわけではないので、多くの中央銀行はアメリカ国債を購入し、金利を受け取っていました。

つまり、ドルシェア率は単純なアメリカドルの保有だけではなく、アメリカドル関連の資産(主にアメリカ国債)と言うことになります。

そして、それがアメリカ国債の下支えにもなっていました。アメリカの巨額債務がなぜ問題にならないのか?そして、アメリカ国債がなぜデフォルトしないのか?

それはその裏に、アメリカ国債を買い支える中央銀行の存在があったからこそ、成立していたわけです。

まとめ

しかし今、その世界の流れに『亀裂が入り始めています』

2015年から10年近く、ドルシェア率が低下をしている動きは、けして短期的なトレンドではなく、世界の流れが明確に『アメリカ離れを起こしている』と言う証拠でもあります。

この流れが止まらない限り、どこかで『アメリカ』の限界は来ます。

アメリカドルが便利なことは間違いはありませんが、アメリカドルに過信をすれば、資産を大きく失う可能性は十分にあると思います。


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